人に仕事をして欲しければ言葉を惜しんではならない。

先日、建築家業の叔父と酒を飲みながら朝方まで話し込み、揃ってケロケロケロッピに。
朝、叔母に凄い目で睨まれたのがいまさらガクブルな与太郎です。


そのときに出た話。
たとえば新築中の家で、洗面所の壁の下側にあまり目立たないシミがあったと思いなせぇ。
新築物件でキズは最上級の大問題。
それを叔父が見回って見つけ、こりゃあイカンと職人さんに直しを依頼する。
ここでどう依頼するか。


面倒でも白紙に手書きで、事細かに、逐一、微に入り細に入り説明する。
これが一番意図を確実に伝えられるのだとか。


つまり、不具合に対する態度の基本は

  • 問題の指摘を定型化してはならない。
  • 説明は具体的でなければならない。

の2点。
定型化しないのは、現場での問題というのはすべて「非定型」であって、それを定型化すると人間は「ああこれは考えずにすむ仕事だ」と認識し、大問題を誘発するから。具体的に説明するのは、単語の定義は個人によって必ず異なるから。「目立たないシミ」という言葉に意味のある情報は載っていないのだ。


翻ってソフトウェア開発に当てはめると、これはバグトラッキングシステムの運用問題に通じるのかしら。
潰しても潰しても同じような不具合を連発していることがあれば、それは定型フォームで適当に報告される不具合の陰に隠れてしまった非定型の重要な問題を見逃している可能性が極大なのだぞ、っというのがすぐに思いつく。


解決方法・・・バグ票をWikiでフリーフォーマットで書いてみるとか。
Wikiなら編集履歴も残るし、最低限の表現力はあるし、検索も出来るし。active/closeはキーワードに埋めればよいだろう。
案外いけるような気もするが、問題はそんな文章を書ける人間は自分を含めてそう多くなさそう、ということだ。
慣れだろうか。試してみるか?