沈黙のフライバイ

沈黙のフライバイ (ハヤカワ文庫JA)

沈黙のフライバイ (ハヤカワ文庫JA)

野尻抱介の短編集。ライトで巧みな文体、引き込まれつつもすらすら読める。
最後に載せられた「大風呂敷と蜘蛛の糸」は”先端技術を寄せ集めて作った凧で宇宙へ行く”という物語で、地に足の付いたホラ話という感じで実に可笑しい。可笑しいのだけれど、最後の主人公の意気地の表明にちょっぴり感激。
実に気分が明るくなる1冊。


しかし谷甲州小川一水野尻抱介林譲治にと、いつのまにか日本のSFは偉いことになっとるな。